a) インフルエンザウイルス
実は何年か一度騒がれるインフルエンザウイルスも糖鎖が関わっています。そもそもウイルスは細胞と接着し、細胞内に取り込まれなければいくら多量に体内に取り込んでも感染は成立しません。そ こでウイルスは細胞内に侵入するために、図2.6 のように細胞の脂質二重層から無数に飛び出した糖鎖に 接着して侵入する手段を選択したのです。
 最近テレビなどで H5N1 型とかH7N9 型という言葉を耳にしたことはありませんか?この H とか N というのは一体何なのでしょうか。それは








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b) リソソーム病 [3]
 糖鎖の代謝については、教科書的な知識では主にリソソームと呼ばれる細胞内小器官において行われていることはよく知られています。 糖鎖の分解に関わる酵素に変異がおこって正常な働きができなくなると、いわゆる " リソソーム病 " という病気を引き起こします。 リソソーム病とは、複合糖質がリソソーム内、あるいは尿中に大量に蓄積される病気です。 これらの病気は一般的に非常に治療が困難とされてきましたが、最近では酵素補充療法といった身体の外から酵素を補充する治療法をはじめ、 一部の疾患では有効と考えられる治療法も開発されており、大きな期待を集めています。以下に、リソソームの例を表 2.2 として示しました。







 


画像;http://www.riken.jp/r-world/info/release/news/2010/nov/frol_01.html より       

                                                     

表 2.2 複合糖質分解酵素自身の障害に関したリソソーム病の例 ( 糖鎖を知る [3] 参照 )

 

 左の列がそれぞれ疾患名、真ん中の列は障害酵素、右の列はその疾患で蓄積される主な物質が示されている。

 

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b) 糖鎖に関わる様々な病気との闘い [3]
 
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