用語解説

~用語解説~

 

・ エキソサイトーシス
細胞外への分泌形態の一つ。細胞内で合成された物質(タンパク質など)は分泌小胞内に貯蔵され分泌される。

・ エンドサイートーシス
細胞が細胞外の物質を取り込む過程の一つ。
細胞に必要な物質のあるものは極性を持ちかつ大きな分子であるため、疎水性の物質から成る細胞膜を
通り抜けることができない。
このためエンドサイトーシスにより細胞内に輸送される。

・ オリゴ糖鎖
糖鎖は各種の糖がグリコシド結合によって繋がり合ってできているが、結合した糖の数は 2 つから数万まで様々であり、
特に 10 個程度のものをオリゴ糖鎖と呼ぶ。

・ キシログルカン
グルコースが β- 1, 4 結合で連なったセルロース主鎖に対し、
グルコースとキシロースが側鎖として β- 1, 6 結合で結合したヘミセルロース多糖の一種。
側鎖にガラクトースやフコースが含まれることもある。

・ 小胞輸送
細胞内で、膜から作られた小胞のやりとりにより、小胞体やゴルジ体などの細胞小器官の間で物質輸送が行われる過程の総称。

・ 前駆体
ある化学物質について、その物質が生成する前の段階の物質のことを指す。前駆物質、プリカーサー(precursor)とも呼ばれる。

・ チオール基
チオール(thiol)は水素化された硫黄を末端に持つ有機化合物で、メルカプタン(mercaptan)とも呼ばれる。
チオールは R – SH (R は有機基)で
あらわされる構造を持ち、アルコールの酸素が硫黄で置換されたものと等しいことから、チオアルコールとも呼ばれる。
また置換基として呼称される
場合はチオール基と呼ばれ、水硫基、メルカプト基、スルフヒドリル基と呼称されることもある。

・ 糖転移酵素
糖転移酵素は活性化されたヌクレオチド糖から糖受容体分子に単糖ユニットを転移させるために触媒としてはたらく酵素(EC2.4)のこと。
糖供与体とも呼ばれ、通常はアルコールであることが多い。

・ ファミリー
構造上も機能上も相互によく似た遺伝子の一群。 例 ・・・ 免疫グロブリンファミリー、G タンパク質ファミリー

・不斉炭素

・ プラスミノーゲン
プラスミン(タンパク質分解酵素)の前駆体であり、血漿に含まれている。

・ 分子クローニング
定義された DNA 塩基配列を分離し、その複数のコピーを生体内で得ること。DNA を増幅するために頻繁に使用される。

・ ヘミセルロース
植物細胞壁に含まれる、水に対して不溶性の多糖類の総称(セルロースを除く)。

・ ペリプラズム
周辺質、周縁質。最近の原形質膜と細胞壁の間隙のこと。

・ ポリラクトサミン
Galβ1-4GlcNAc 構造(ラクトサミン構造)を2つ以上持っている糖鎖。

・ ムチン
糖とタンパク質からなる粘液成分

・ リソソーム
リソソームは不規則な小さな袋状の構造で、食物から栄養分を取り出す。また、不要な分子を分解して排出するなど細胞内の消化の場として働く。

・ リピド A
リポ多糖の活性成分

・ α ヘリックス
タンパク質の二次構造の共通モチーフの 1 つで、バネに似た右巻きらせんの形をしている。
骨格となるアミノ酸の全てのアミノ基は 4 残基離れた
カルボキシル基と水素結合を形成している。

・ Da
ダルトン(ドルトン)は微小な質量を表す単位である。統一原子量単位(u) と定義は全く同じで、
静止して基底状態にある自由な炭素 12(12C)原子の
質量の 1/12 と定義されている。

N 型糖鎖
糖タンパク質の糖鎖のうち、タンパク質のアスパラギン残基に結合している糖鎖のこと。
これに対し、タンパク質のセリンまたはスレオニン残基に
結合している糖鎖を O 型糖鎖と言う。
また、N 型糖鎖が結合しているアスパラギン残基の 2 つ隣のアミノ酸は必ずセリンかスレオニンであり、
N– アセチルグルコサミン 2 個とマンノース 3 個の基本構造からなる

・ RNA スプライシング
ある直鎖状ポリマーから一部分を取り除き、残りの部分を結合すること。
単に RNA スプライシングというときには、pre-mRNA スプライシングを指している
ことが多い。
典型的な真核生物において、DNA から転写された mRNA 前駆体には、
イントロンと呼ばれる直接タンパク質のアミノ酸配列を決定していない
部分が存在する。
pre-mRNA スプライシングは、このイントロンを除き、残りの部分を結合して完全なタンパク質配列を示す mRNA を作ることをいう。

・ VNTR
variable number of tandem repeat の略。タンデム反復数のこと。