2-5 糖鎖が関わる病気・遺伝的疾患

2-5 糖鎖が関わる病気・遺伝的疾患

 

(インフルエンザウイルス入れる)

 

lysosome

a) リソソーム病 [3]
糖鎖の代謝については、教科書的な知識では主にリソソームと呼ばれる細胞内小器官において行われていることはよく知られています。
糖鎖の分解に関わる酵素に変異がおこって正常な働きができなくなると、いわゆる ” リソソーム病 ” という病気を引き起こします。
リソソーム病とは、複合糖質がリソソーム内、あるいは尿中に大量に蓄積される病気です。
これらの病気は一般的に非常に治療が困難とされてきましたが、最近では酵素補充療法といった身体の外から酵素を補充する治療法をはじめ、
一部の疾患では有効と考えられる治療法も開発されており、大きな期待を集めています。以下に、リソソームの例を表 2.2 として示しました。

画像;http://www.riken.jp/r-world/info/release/news/2010/nov/frol_01.html より       

表 2.2 複合糖質分解酵素自身の障害に関したリソソーム病の例 ( 糖鎖を知る [3] 参照 )

 左の列がそれぞれ疾患名、真ん中の列は障害酵素、右の列はその疾患で蓄積される主な物質が示されている。

table2.2

b) 糖鎖に関わる様々な病気との闘い [3]

 

←2-4